ドイツ親子留学?ベルリン親子移住?

 

そういえば、「なぜベルリンに引越してきたのか?」について、まだ書いていませんでした。

そろそろ「空色かえる」もスタートから一年経ちますし、一度まとめておこうと思います。

親子留学?親子移住?

 

「親子留学」「親子移住」、いろいろな言い方があるようですが、我が家の場合は、どちらでもあるし、どちらでもないような気がします。

親子三人とも、それぞれの方法でドイツ語を勉強しつつ日々を暮らしているので「留学」と言えば「留学」です。

そして家族三人そろって移ってきたので、「移住」と言えば「移住」なのかもしれません。

どちらもあまりピンときませんが、しいて言えば「家族でドイツに引越」でしょうか?

 

1年後にビザ(滞在許可書)の更新ができなければ、ドイツには住めなくなってしまいます。
そして、たとえ更新ができても、貯金が底をつく前に収入を安定させなければ、同じくココに住み続けることはできません。
こう見えて、意外と崖っぷちです(苦笑)。

2019年2月現在、私もお父さん(夫)も小さな仕事が見つかってベルリンで働いています。
が、まだそれだけで暮らしていけるほどの収入ではありません。

それでも、第一段階「ベルリンで仕事を見つける」はクリアということで、第二段階を目指して進んで行きます。

5年後、10年後のことはまだ分かりませんが…。
時々ひとりで街を歩きながら「ずっとココにいたいなぁ」なんて思っています。

引越の理由は?「とにかく日本の外へ出たかった」

 

ドイツに引越してきた理由は、実はいろいろあって一つではありません。
でもあえて一言でまとめるとしたら、

「子供の将来を考えて」

ということになります。

息子が産まれた時に、遅くとも高校生くらいで留学した方が良い、というより留学しないとダメだ、と漠然と考えていました。

私が初めて日本の外へ出たのは大学の卒業旅行でキューバに行った時です。

自分の経験も踏まえて、息子をなるべく早い段階で日本語が通じない世界へ連れ出したいと思っていました。
日本にいるだけでは絶対に出来ない経験を、少しでも早くしてほしかったのです。

日本は良いところだと思うけれど、外から見ると、また違って見えます。
そして、良いところも、悪いところも、外から見ないと分からないことがたくさんあります。

何の根拠もなく

「日本は世界一良い国だ」
「外国は危ない」

なんて思う人もいるようですが。

一度も日本から出たことがない、他の国の生活を経験したことがないのに「日本は世界一」だなんて。
まさに「井の中の蛙、大海を知らず」の言葉通りではないですか。

 

2011年以降は、日本の環境の問題や教育の問題についても、いろいろと思うところがありました。

息子が高校生になってからでは遅すぎる。
でも、今ひとりで行かせるには年齢的に早すぎる。
じゃあ。いっそのこと、みんなで行っちゃおう!

そんな感じで出てきました。

 

行き先は?なぜベルリン?

私の中では2012年頃から日本の外へ出たいという気持ちがありました。

「でも、どこへ?」

それが最大の問題でした。

行き先は?

どうせ行くなら、誰か知っている人がいる国が良いなと思いました。
いざという時に連絡できる人がいると思うと心強いですからね。

候補地はいくつかありましたが、実は最初に頭に浮かんだのはベルリンでした。
そして、そのほかの候補地は、こんな感じでした。

  • ニュージーランド:むかし短期留学したことあり。(お世話になった語学学校の先生が別の学校の校長になっていてビックリ!)
  • イギリス:むかし勤めていた会社のオフィスがロンドンにもある。
  • オーストラリア:お父さん(夫)の従妹が住んでいる。
  • キューバ:過去2回行ったことあり。現地の友達がいる。

 

英語圏は生活費が高いです。
そして学費も高い。
「留学」という形で行く分にはお客さん扱いされるので良いのですが、住むとなると全く違います。
長期で滞在するには、だいぶ敷居が高いです。

そしてキューバ。
大好きだけど、絶対もう一度行きたいけれど、思春期の息子を連れて行くのはちょっと…?
観光目的以外で長期滞在するには、やはり敷居が高いようです。
ココは長めの旅行で行くのがベストか…。

なぜベルリン?

ベルリンには、むかし仕事の繋がりで仲良くなった人がいました。
彼女とはずっと仕事でメールのやり取りをしていました。
ドイツの人ですがメールはもちろん英語です。(当時ドイツ語は全く分かりませんでしたよ!(笑))
でも、一度も会ったことはありませんでした。

仕事を辞めた後、旅行でドイツに来たことがあり、その時に彼女を訪ねて行ったことがあったのです。
ずっと一緒にお仕事をしていた人に、どうしても直接会ってみたかったのです。
感動のご対面をして、短いけれど楽しい時間を過ごすことができました。
その時は「またね。」と言って別れましたが、お互いに「もう会う機会はないだろう…。」と思っていたと思います。

その後はお互いに忙しくて連絡も取っていませんでしたが、まさか15年後にこんなことになるとは。
私も彼女も、夢にも思っていませんでした。
実は、今回の引越のことを最初に相談したのも彼女でした。

 

ベルリンはもともと色々な国のアーティストが多く住む街というイメージがあります。
さらに移民や難民の受け入れで、本当に様々な国の人が住んでいます。
環境的には都会のベルリンより、少し田舎の街の方が良いのだけれど。
まずは言葉の問題もあるし(ベルリンはかなり英語が通じます)、差別の問題も多少はあるだろうと思ったのです。

それで、あえて様々な国の人がごちゃ混ぜに住んでいる場所を選びました。

いろいろ迷ったけれど、決まってみれば、「なあんだ。やっぱりベルリンだったのか。」という印象でした。

一番時間がかかったのは、家族の説得

 

実は、一番時間がかかったのはお父さん(夫)の説得でした。
最初に「海外へ引越したい」という話をした時の反応は、
「は?日本語が通じないところでどうやって暮らすの?」でしたから(笑)。

いくら日本の外へ出たいという気持ちがあっても、
一番身近な人に反対されては、なかなか先には進めませんでした。
息子も1年生になったばかりで、学校生活に慣れることが最優先でした。
おまけに部屋にある大量の荷物を眺めて「これをどうやって片付けるのか?」と、ため息が…(苦笑)。

でもやっぱり諦めきれないので引き続きひとりでいろいろ調べつつ。
少しづつ少しづつ、家族を説得していきました。

 

結局、実現するまでに6年もかかってしまいました。
この間本当に色々なことがあったけれど、息子もちょうど小学校を卒業するところだったので、結果的にはこのタイミングで良かったのだろうと思っています。

 

一方、親の説得はあっさりと

 

両親、義両親に話したのは、手続き用書類の準備もだいぶ進んで、ほぼ後戻りできなくなった段階でした。
そこまで話さなかったのは、確実に反対されると分かっていたからです。

自分の中で「行ける!」という確信が生まれる前にいろいろ言われてしまうと、いくら決意が固くてもダメージが大きいので。
もう有無を言わせない感じで、説得と言うより報告に近い感じだったかもしれません。

それでも、きちんと納得してくれましたし、しっかり応援してくれています。

 

 

 

もしかしたら私の経験が、あなたのお役に立つかもしれません。

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すんなり納得してもらう上手な説得のコツ:ポイントは共感

2018年8月23日

ABOUTこの記事をかいた人

みなさま、はじめまして。 「空色かえる」の「あくてぃ」と申します。 2018年からベルリンに住んでいます。かえるのイラストは息子が描いています。