2018年3月に私が発行してもらったのはフリーランスのビザ(滞在許可証)です。
そして。基本的にはビザに書いてある以外のお仕事はできません。
追加ビザの申請
2018年12月から、ベルリンでお仕事を始めました。
「2019年4月以降もここで仕事を続けるには、就労ビザが必要になります」とのことで、急遽、追加でビザを取ることになりました。
しかも期限が結構ギリギリだったので、年末年始は追加ビザの申請準備でバタバタしていました。
1月下旬、無事に外人局へ申請を出し、2~3週間でお知らせの手紙が来るだろうという話でした。
2月2日~2月10日は冬休み(クリスマス休暇とはまた別ですよ!)
息子も私のドイツ語講座もお休みだったので少しのんびりと過ごしていました。
ところが。
そろそろ冬休みが開ける頃になっても通知の手紙が来ません。
そして、いよいよ期限が迫ってきました。
期限に間に合わないと大変なことになるので、Rさんに連絡して外人局への確認をお願いしました。
「申請は受理されているので、パスポートを持って外人局へ行けばビザを発行してもらえます。お知らせの手紙が届いていなくても大丈夫。」とのこと。
一日でも早く勤務先へビザを届ける必要があったので、ひとりで外人局へ行くことにしました。
二度目のベルリン外人局
「必要な物はパスポートのみ」との話でしたが、何となく
- パスポート
- 住民登録
- 証明写真(←ここポイントです。覚えておいてください)
をカバンに入れて出かけました。
外人局へ行くのは昨年の3月以来です。
あの時は3月下旬だというのに雪が降っていました。
家族3人の滞在がかかったビザ申請だったのでドキドキでした。
でも今日は、風は冷たいけれど良い天気。
しかも受理されたと分かっているビザをもらいに行くだけなので、お散歩気分…とまでは言えませんが、少し楽な気持ちで出掛けて行きました。
ところが。
さすがはドイツのお役所。
やはり一筋縄ではいかなかったのです。
ドイツのお役所、よたび ~地獄編~
ドイツのお役所は基本ドイツ語なんですね。
まあ当然と言えば当然ですが、まれに英語が通じる場合もあります。
まずは受付をするために列に並びます。
少し待って受付の部屋に入ると、眼鏡のおばさまに「何の用ですか?」と聞かれました。
ドイツ語で「受理された追加のビザをもらいに来ました」と言ったつもりが、言い方が悪かったのか、聞き取ってもらえなかったのか…。
思わず英語で言いかけたら、「あらま。」という顔をして、奥の部屋へ入って行きました。
そして、黒髪を束ねた気の強そうな顔の女性を連れて戻って来ました。
さあ。そこからが大変。
英語でめちゃくちゃ怒られました。
「はい。そうですが、ビザをもらうだけだから一人でも大丈夫って言われたんで。」
「あなた、子どもじゃないんだから。こっちが何を言ってるか分からないと困ることくらいわかるでしょう?」
「(ドイツ語はうまくしゃべれないけど、言ってることはそこそこ分かるんですよと言いたかったがうまく言えず)それくらいは分かってます。」
「通知の手紙は見たの?今日必要なものは分かっているの?」
(手紙には必要な物として、パスポート、現在のビザ、証明用の写真と書いてありました)
「通知の手紙はまだ届いていません。でも…」
「は?じゃあ、私たちが手紙を送る意味がないじゃないの。写真は持って来てるの?」
「もちろんです。(写真持って来て良かった!)
手紙は届いていないけど、急いでビザをもらわないと困るんです。」
そう言いながら仕事の契約書を指さしますが、黒髪さんは目もくれず。
受付の眼鏡さんは契約書の内容を見て、私が急いでいることを分かってくれたようでした。
ぶつぶつ言いながらも、パソコンでデータを確認して申請が受理されていることが確認できたらしく、
「……。次はちゃんと通訳の人を連れて来てよ。」
「もちろんです。」
黒髪さんは「しょうがないわね」という顔でため息をつきつつ、眼鏡さんに何か言って、また奥の部屋へと消えて行きました。
とりあえず受付の眼鏡さんに
「ごめんなさい。ご協力ありがとうございます。」とドイツ語で言ったら、
「良いのよ。気にしないで。」と受付番号の紙を渡してくれました。
ああ。良かった。受付できました。
あとはビザを受け取るだけです。
正直、心がポッキリ折れました。心の中では泣いていました。
でも、なぜか強気でした。
今日ビザをもらって帰らないと仕事ができなくなりますからね。
「ダメ」と言われてすぐに引き下がっては、何も先に進まない。
黙っていないで、とりあえず自分の意見を伝えてみる。
そうすれば何とかなる場合もある。(もちろん、ダメな時もあるけど)
この一年で特に鍛えられたことです。
ドイツのお役所、四度目 ~天国編~
待合室でしばらく待って、自分の受付番号が表示され、別室に入りました。
「こんにちは…。」とおそるおそる部屋に入ると、
今度は優しそうな金髪のお姉さんが座っていました。
「こんにちは。御用は何ですか?」(ドイツ語で)
「受理された追加のビザをもらいに来ました。」
(ドイツ語で、さっきより大きな声でハッキリと)
「パスポートを出してください。」
「はい。お願いします。」
パソコンでデータを確認して、受理されていることが分かった様子で
「写真は持ってますか?」
「はい。これです。」
「では、〇〇〇なので、待合室で待っていてください。」
(〇〇〇は聞き取れなかったのですが、状況的に「ビザを発行しますので」だと思われます)
「ありがとうございます。」
ああ。良かった。
あとは待つだけです!
また待合室で待っていると、さっきより短い時間で呼ばれました。
「はい。どうぞ。ここに〇〇〇〇。」
(〇〇〇〇は聞き取れなかったのですが、「新しいビザを貼りましたよ」だと思われます)
前のビザには斜線が引いてあって、新しいビザが貼ってありました。
念のため内容を確認…。
勤務先の名前が追加されて、それ以外は同じ文面だったのでたぶん大丈夫。
「はい。おしまいですよ。」
「ありがとうございました!ご協力感謝します!」
外へ出てからもう一度ビザの内容を確認して、さあ帰ろうと思ったその時。
「あれ?お金は払わなくて良いのかな?」と気づきました。
前回は3人分の手数料を払ったからです。
少し考えて、さっきの部屋に戻って聞いてみることにしました。
ノックして入ると、さっきのお姉さんがいません。
隣の机にいた別なお姉さんが
「どうしたの?さっきの人なら、2~3分で戻るけど。」(ドイツ語で)
「えっと。ちょっと聞いても良いですか。お金は払わなくて良いのですか?」(ドイツ語で)
「〇〇〇〇なので、大丈夫よ。」
(〇〇〇〇は「書き換えただけだから」だと思われます)
「あ。そうなんですか。ありがとうございました。」
これでスッキリ。さっぱり。
無事に追加ビザをもらうことができました。
ああ。良かった。
…でも。やっぱり悔しかったです。
「また来年ビザの更新で来る時には、ドイツ語で文句を(少しくらい)言えるようになってやる!」とぶつぶつ言いながら帰って来ましたよ(笑)。
ドイツの手続き関係は早めに動くべし
勤務先に就労ビザを出して帰ってきたその日に、外人局からお知らせの手紙が届いていました。
8日の日付の書類が13日に届くとは。
さすがドイツ。
もう重々分かってはいますが、改めて。
ドイツの手続き関係は、常に早め早めで動きましょう。
「なんで通訳を連れてこなかったの?あなた、ドイツ語喋れないんでしょ?」