朝、最寄り駅で地下鉄を待っていると、なんと同じクラスのK君(韓国の男の子。ウチでは勝手にK君と呼んでいます)に会いました。もしかしてすごく近所に住んでいるのかも?
「やっぱり何か縁のある人なのかもしれないね。」と息子と話しながら学校へ向かいます。
K君が「その靴とズボンは体育用じゃないね。でも君は新しく来たばっかりだし大丈夫かな。」と言っています。昨日休んでしまったから知らなかったのだけれど、今日は体育があるらしいのです。
「メールはちゃんと届いていました」
朝、C先生に昨日の欠席のことを話します。どうやらメールはちゃんと先生のところまで届いていたようです。良かった。
「今日はもう元気なのね?良かったわ。今日は体育があるけど、靴は無いのね。ま。大丈夫でしょ。体育の先生に聞いてみてね。」
「体育館シューズが無いとダメって言われたら、裸足になっちゃうのはどう?」と息子に声をかけて、いったん家へ帰ります。
そうそう。昨日は事務の人が病欠だったようです。どうりで電話が通じないわけですね。と言うか、事務の人、替わりの人は来ないのですね…。
「久しぶりの体育」
迎えに行ったら、赤い顔した息子が待っていました。
今日は体育館でサッカーとバスケットをやったそうです。久しぶりに思い切り体を動かして楽しかったようです。
で。結局靴はどうしたのかと言うと…?そのまま土足で体育館に入ったとのこと。さすが。
日本だったら考えられませんね。靴下を脱いで裸足か、もしかしたら体育館に入れてもらえないかもしれないですね。
明日3月24日からイースターの春休みです。新学期は4月10日に始まります。
「子連れの…」
先日行った電気屋さんのサターンで用事を済ませて、(また)カレーソーセージを食べていたら、頭に布をかぶった女の人から「英語、話しますか?」と声をかけられました。見ると、ベビーカーに載せた赤ちゃんを連れています。
何だろうと思いながら小さな手書きのメッセージを読んでみると…。
「私はサラエボから逃げてきて生活に困っています。お金か食べ物が欲しい。」
この時点で私は「ああ。やられた。」と思いましたが、食べている途中なので立ち去るわけにも行かず。息子は心配そうな顔でこちらを見ています。
「(少し考えた後)食べ物とお金と、どっち?」
「お金」
「いくらですか?」
「(もうすぐ空になる粉ミルクの入れ物を見せながら)ミルク代20ユーロ。」
「え?それはちょっと。(高いんじゃ?でもミルクの値段なんて知らないし…)」
「じゃあ。せめて5ユーロ。」
「今日は買い物したから手持ちがないので、これで。」と2ユーロ硬貨を渡します。
「これじゃ食べ物買えない。5ユーロお願い。赤ちゃんが。」と粘ります。
(本当にこの人の子供かどうか知らないけど、赤ちゃんに罪はないからなぁ)
「はい。」追加で1ユーロ硬貨を渡します。
「お願い。赤ちゃんが。」
「ごめんなさい。もう無理。他の人に頼んでください。」と少し強めの口調で言ったら、しぶしぶ帰って行きました。
参った。完全に油断してた。やられたな~。
途中から私の表情が変わったので、息子も「これは何かあるようだ」と思っていたようです。
息子に事情を話し始めてすぐ、今度は紙コップを持ったおじさんが近づいて来ました。
うわ~。おじさん、絶対さっきのやり取り見てて狙って来たんだな。
仕方がないので、勉強料として1ユーロ渡します。
「これじゃ何も買えない」と粘られましたが、今度はきっぱり断ります。
「ごめんなさい。無理です。他の人に頼んでください。」
「何事も経験」
「こういう現実も大事な経験だからね」と息子に話します。
「確かに本当に困っている人もいるけれど、人の優しさとか無知に付け込んでくる人もいるからね。私たちは観光客だと思って狙われたんでしょう。見てごらん。普通に歩いている地元の人には声をかけてない。
あの女の人も困っていると言っていた割には洋服もきれいだったし、ベビーカーも持っている。後から来たおじさんも、服は少し汚れていたけど、ちゃんとしたカバンを持っていたし。(しかもこちらからは見えないように持っていた)
困っている人を助けるのは悪いことではないと思うけど、こちらが断りにくい状況のところに声をかけてきたり、嘘の値段を言ってくるのはちょっとずるいと思うよね。」
ドラッグストアで買い物ついでにミルクの値段を確認してみました。高い粉ミルクは確かに17ユーロくらいだったけれど、あの人が持っていたのと同じミルクは10ユーロでお釣りがくる値段でした。って、2倍やん!
店から出て少し歩いていたら、さっきの女の人が街角に立ってベビーカーを揺すっていました。無表情で、しかも揺すり方がちょっとおかしい。どんな事情があるのか分かりませんが、病んでいる人なのかもしれません。
赤ちゃん、大丈夫かな…。